【熱燗・ぬる燗に驚くほど合う!美味しい日本酒特集】電子レンジ・湯煎でつけるコツや徳利がない場合の方法もご紹介
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熱燗・ぬる燗に合う美味しい日本酒、また熱燗・ぬる燗の作り方についてご紹介いたします。
これから寒い冬が到来しますね。ところで皆さんは、熱燗やぬる燗を呑んだことはありますでしょうか?
冷酒は呑んだことがあっても、熱燗やぬる燗はアルコールの癖が気になって飲めない、または飲んだことがない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、美味しい熱燗やぬる燗を知ると、その世界に一気にドハマリしてしまいますよね。ハマってしまったが最後、色んな日本酒を熱燗やぬる燗で試してみたくなってしまいます…。
そこで今回は、熱燗・ぬる燗に驚くほど合う、美味しい日本酒についてご紹介いたします。また、電子レンジ・湯煎でつけるコツや徳利がない場合の方法など、熱燗・ぬる燗の作り方もご紹介いたします。
あなたも熱燗・ぬる燗の世界にハマってみませんか?
■日本酒の温度別楽しみ方
熱燗・ぬる燗の楽しみ方と魅力
熱燗やぬる燗などの燗酒には、次のような楽しみ方や魅力があります。
●温度によって味わいが変化する日本酒の繊細な味わいや香りが引き立つ
●お米の旨みや甘みが引き出され、まろやかな口当たりになる
●アルコールのとがりがやわらぎ、飲みやすくなる
●冷やして飲むときよりも体温に近い温度になるため身体に吸収されやすく、良い意味で酔いがまわりやすい
●寒い季節に飲むと体が芯から温まり、心地の良い時間を過ごすことができる
熱燗・ぬる燗を楽しむための基本的な温度
燗酒の温度帯と特徴は次のとおりです。
ぬる燗(40℃前後):体温に近く、呑んだ時に温かく感じる。味わいに膨らみがある。濃醇な純米酒・生酛系・山廃系などが向いている。
上燗(45℃前後):徳利を数秒持つとやや熱く、注ぐと湯気が立つ。引き締まった香りと味わいに柔らかさが出る。純米酒系に加えて、本醸造なども向いている。
熱燗(50℃前後):徳利から湯気が見える。徳利を持つと熱く感じる。キレのあるお酒になる。どっしりした純米酒などが向いている。
飛びきり燗(55℃前後):徳利は持てるがその直後に熱いと感じる温度。お酒は辛口になる。ここまで上げれば下がっていく過程で様々な温度を試せる。
燗酒を作るには、ちろり、湯煎するための鍋ややかん、酒燗器などを用います。ちろりに入れた日本酒の高さと鍋に入れた水の高さを同等、または鍋の水のラインが上になるよう調節し、お湯を沸かします。沸騰する直前で火を止めて、日本酒の入った「ちろり」を湯に浸し、好みの温度になったら引き上げます。
電子レンジ・湯煎でつける、熱燗・ぬる燗の作り方
日本酒を温めることを「お燗をつける」ともいいますが、ご家庭で燗酒を作る場合、湯煎でつける方法か、電子レンジでつける方法があります。
それぞれ、燗酒の中でも特に人気の熱燗とぬる燗のつけ方とポイントを解説します。
①湯煎で熱燗・ぬる燗を作る方法
湯煎でつける方法が、燗酒を作る際のベストな方法です。湯煎でつけると、均一に熱が回り、より日本酒が柔らかい味わいになります。時間も手間も少しかかりますが、ぜひ試していただきたい方法です。
【湯煎でのお燗のつけ方】
徳利に日本酒を注ぎます。入れ過ぎるとこぼれてしまうので、八分目くらいを目安にしてください。
(1)水を張った鍋を用意します。そこに先程の徳利を入れ、徳利の肩まで浸かるように水の量を調整します。
(2)徳利を一旦取り出し、鍋に火をかけます。鍋の水が沸騰したら火を止めましょう。
(3)火を止めた鍋に徳利を入れ、浸します。浸す時間によって、燗酒の温度を調整できます。
【ぬる燗】2分半ほど
【熱燗】3分ほど
※鍋や徳利の大きさ、素材の違いによってこの時間は変わってきますので、あくまで目安としてつける時間は微調整してください。
ワンポイントアドバイス
温度を計るには調理用の温度計が最適ですが、それ以外にも方法はあります。ひとつは、鍋から引き上げた徳利の底を触ってみる方法です。徳利の底を指でふれて、やや熱いと感じるくらいであれば、45~50℃の上燗に仕上がっています。
湯煎のポイントは、温度の管理です。火をつけたまま湯煎をする場合、ある一定の温度を超えると一気に日本酒の温度が上がってしまいます。
これを防ぐためには、鍋のお湯が沸騰したらすぐに火を止めることが大切です。
②電子レンジで熱燗・ぬる燗を作る方法
湯煎より手軽で、温度管理も簡単なのが電子レンジを使う方法です。
【電子レンジでのお燗のつけ方】
最近の電子レンジの中にはオートメニューが備わっていて、ワンタッチで燗がつけられるものも出てきています。
お燗の目安は、1合(180ml)徳利の場合、あつ燗なら約60秒、ぬる燗なら約50秒をおすすめします。(電子レンジ500Wで常温のお酒を温める場合)
ワンポイントアドバイス
手軽な電子レンジでの燗酒ですが、注意したいのは温度のムラです。電子レンジはその構造上、徳利の上部と下部とで温度差が出てきてしまいがちです。この温度ムラを防ぐためには、マドラーを使いましょう。
燗酒が出来上がったら電子レンジから出し、飲む前にマドラーで徳利内をひとかきすることで、徳利内の温度ムラが解消されます。
まだまだあるお燗のあれこれ
①蒸し燗
ある老舗居酒屋では湯煎ではなく、酒を入れた徳利ごと蒸して提供しています。湯煎のお燗より、まろやかに仕上がると好評です。
そこからヒントを得たある蔵元が、家庭でせいろを応用した燗付け「蒸し燗」を提唱し、新たな燗酒の楽しみ方を提唱しています。
②燗酒を急冷してみる
ちろりで燗付けされた酒を、氷水を張ったボウルに浸けて、急冷すると味わいが引き締まって美味しいと言われています。
プロの中にはこの状態から再度燗付けして仕上げる猛者もいます。
③瓶燗
燗を付けるために立ったり、座ったりするのが億劫という人は、瓶ごと湯煎するという手もあります。
その場合、熱膨張を見越してふたを開けておきましょう。
大人数で燗を楽しみたいときにもぴったりです。
④お燗タージュ
ワインを提供する際、おりを取り除いたり、閉じている香りを開いたりするために用いられているデキャンタージュ。
このデキャンタージュのように、空気に触れさせることでまろやかな味わいに仕上げることを「お燗タージュ」として取り入れる人もいます。
熱燗・ぬる燗が生み出す日本酒の味わいの変化
日本酒のぬる燗と熱燗は、温度によって味わいが異なり、日本酒の個性が引き立つのが特徴です。
温度 | 味わい |
---|---|
ぬる燗(40℃前後) | お米の香りや風味が引き立ち、みずみずしい味わいが特徴 |
上燗(45℃前後) | ふんわりとした香りと味わいが感じられ、引き締まった味わいになる |
熱燗(50℃前後) | 香りがシャープになり、切れ味の良い辛口になる |
飛び切り燗(55℃前後) | シャープな香りで、より辛口になる |
季節や気温によって適した熱燗・ぬる燗の温度
熱燗やぬる燗の温度は、季節や気温によって適切に調整することで、日本酒の風味を最大限に引き出すことができます。以下に季節別や気温別のおすすめ温度を紹介します。
①熱燗(あつかん)
熱燗は、温かい状態で日本酒を楽しむ方法です。寒い季節にぴったりの飲み方です。
- 温度帯: 50℃前後
- シーズン: 冬や寒い時期
- 特徴:
- 寒い季節に温かい日本酒を飲むことで、体を温めるとともに、味わいもまろやかで深みが増します。
- ただし、あまり高すぎる温度にすると、アルコールが強く感じられることや、繊細な香りや味が損なわれることがあるので、55℃を超えないように注意しましょう。
②ぬる燗(ぬるかん)
ぬる燗は、温かさがやや控えめで、柔らかい味わいを楽しむ飲み方です。
- 温度帯: 40℃前後
- シーズン: 秋や春などの過ごしやすい季節
- 特徴:
- 秋や春、気温がまだ温暖な時期には、ぬる燗が最適です。この温度帯では、酒の風味が丸みを帯び、柔らかく飲みやすくなります。
- 細かい味わいが際立つので、酒の個性をしっかりと楽しめます。
季節や温度に応じて、日本酒の温度を調整することで、より一層その風味を楽しむことができます。日本酒の種類や個性によっても最適な温度が変わるので、お酒のラベルに記載された飲み方の推奨温度を参考にするのも良いでしょう。
■熱燗・ぬる燗にするとめちゃくちゃうまい!おすすめの日本酒11選!
ぬる燗におすすめの日本酒
①大信州 八重原純米大吟醸 厳選中取り 2023BY \2200(税込み)【720ml】
純米大吟醸は冷酒で味わうのが一番!ぬる燗にするなんてもったいない!とお思いの方、必見です。大信州 八重原純米大吟醸 厳選中取りはぬる燗にすることで味わいに深みが増し、米のまろやかな旨味を存分に味わうことができる1本です。
この日本酒は長野県東御市八重原産、大信州契約栽培の”ひとごごち“を全量使用。透明感のある含み、滑らかな舌触りの辛口です。
米農家が愛情を込めて育てた最上のお米と、2023年日本酒鑑評会でも金賞を受賞した至高の酒蔵『大信州酒造』により醸されています。土壌を奥深く知り尽くし、ワインの文法で語られる「テロワール」という概念を酒造りに映し込みました。
◆スペック
カテゴリー:日本酒(純米大吟醸酒)
原材料名:米(国産)、米麹(国産米)
使用米:長野県産契約栽培、八重原米「ひとごこち」
精米歩合: 49%
アルコール度数:16度
→詳細はこちら
②大山 特別純米 十水(山形県:加藤嘉八郎酒造)¥1496(税込み)【720ml】
たっぷりの米の旨味と酸味が調和した、濃醇で後キレよい十水仕込みの特別純米酒です。
「十水」とは江戸後期に確立した仕込み方法で、十石の米に対して十石の水で仕込むこと。現在より1~2割少ない水で仕込むこの濃厚仕込みを、今風にアレンジして醸された特別純米酒です。穏やかで透明感のある吟醸香、濃醇ながらも爽やかでジューシーな酸味、厚みをもって心地よく広がる甘味と旨味。たっぷりの米の旨味・甘味としっかりした酸がバランスよく調和した、ボリューム感のある膨らみと後キレの良さを楽しめます。
肉料理やクリーム系など、しっかり味の料理を引き立て、冷やはもちろん、お燗にしてもよし。ぬる燗ではジューシーな酸味が増して旨味が広がり、熱燗では旨味と酸味が調和し、飛び切り燗では辛味が強調されてしっかりとした味わいに。幅広い温度帯で楽しめます。2017年・2018年「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」最高金賞受賞。「全国燗酒コンテスト2020 プレミアム燗酒部門」最高金賞受賞。
◆スペック
カテゴリー:日本酒(特別純米酒)
原材料名:米(国産)、米麹(国産米)
使用米:はえぬき(山形)
精米歩合: 60%以下
日本酒度:−7.5~−6.5
酸度:1.85~1.95
使用酵母:山形NF-KA
アルコール度数:15度
→詳細はこちら
③香露 特別純米酒(熊本県:熊本県酒造研究所)¥1540(税込み)【720ml】
旨味と酸のバランスが絶妙、厚みのある豊かな味わいの特別純米酒です。
吟醸造りをリードしてきた蔵が送る、厚みのある豊かな味わいの熟成特別純米酒。原料米から引き出された十分な甘味をともなう旨味と、発酵からもたらされる心地よい酸味が調和し、コクもあり、後味のキレもよし。冷やはもちろんお燗でも美味しく、ぬる燗にするとより濃厚な味わいをお楽しみいただけます。バランスのとれた味わいは、幅広い料理に合います。
◆スペック
カテゴリー:日本酒(特別純米酒)
原材料名:米(国産)、米麹(国産米)
使用米:国産米
精米歩合:58%
日本酒度:−5.0
酸度:1.8
アミノ酸度:1.9
使用酵母:熊本酵母
酒母:高温糖化
アルコール度数:15度
→酒造はこちら
④五橋 純米酒(山口県:酒井酒造)\1540(税込み)【720ml】
上質な旨味ときれいな酸が心地良く調和する、口当たり柔らかでクリアな純米酒です。
日本三名橋・錦帯橋にその名を因む蔵元の、地元山口県産米のみを使用して醸した純米酒。軟水仕込み特有のソフトな酒質で、上品で控えめな香りと上質な旨味が広がり、柔らかで軽快な口当たりをきれいな酸が引き締める、バランスよくクリアな味わいが魅力。幅広い料理と合わせてお互いを引き立て合います。冷やはもちろんお燗にしても◎。ぬる燗で、米の甘味をより感じられるとともに酸味が穏やかに。やわらかな印象の杯のすすむスムーズな味わいをお楽しみいただけます。
◆スペック
カテゴリー:日本酒(純米酒)
原材料名:米(国産)、米麹(国産米)
使用米:日本晴・山田錦
精米歩合:60%
日本酒度:+3
酸度:1.8
アミノ酸度:1.6
使用酵母:9E
アルコール度数:15.5度
酒母 高温糖化
→詳細はこちら
⑤天寿 生酛純米酒 鳥海山(秋田県:天寿酒造)¥1595(税込み)【720ml】
熟成によるまろやかな旨味とコクが料理を引き立てる、生酛造りの純米酒です。
麗峰・鳥海山の恵みを受けて酒造りをする蔵元の、生酛造りの純米酒。地元の契約栽培グループ「天寿酒米研究会」産の《美山錦》を100%使用し醸しました。2年間の熟成によるまろやかな旨味や甘味、コク、生酛ならではの酸が、さまざまな料理の美味しさを引き立ててくれる万能純米酒です。冷やしてよし、冷や(常温)でよし、お燗でよし、と幅広い温度帯でお楽しみいただけます。
Kura Master2022にて生酛部門プラチナ賞トップ受賞、審査員賞受賞。
◆スペック
カテゴリー:日本酒(生酛純米酒)
原材料名:米(国産)、米麹(国産米)
使用米:美山錦〔天寿酒米研究会〕(秋田)
精米歩合:65%
日本酒度:+3
酸度:1.7
アミノ酸度:1.4
使用酵母:きょうかい901号
アルコール度数:15度
→詳細はこちら
⑥西の関 手造り純米酒(大分県:萱島酒造)¥1300(税込み)【720ml】
鰻に合う酒殿堂入り!冷やでよしぬる燗でよし、上質の甘旨酒です。
米本来のまろやかな旨さが活きる純米酒。包み込まれるような柔らかな酸と、とろけるような上品な旨みのバランスが絶妙で、余韻も楽しめます。雄大さと繊細さを併せ持つこのお酒は、冷やはもちろんお燗にしてもよし。ぬる燗にすると、純米らしいやわらかな風味と香りが口中に広がり、鼻から抜けていきます。まろやかでふくよかな旨味を持つ酒は、しっかりとした味の料理を引き立て、食中酒としての力を発揮します。鰻に合う酒として11年連続1位に輝き殿堂入り。鰻の美味しさと一体化する美味しさをぜひお試しください。
◆スペック
カテゴリー:日本酒(純米酒)
原材料名:米(国産)、米麹(国産米)
使用米:ヒノヒカリ、八反錦
精米歩合:(掛米・麹米) 63%・60%
日本酒度:−1.5
酸度:1.4
使用酵母:きょうかい901号
アルコール度数:15度
→詳細はこちら
熱燗におすすめの日本酒
①信濃錦 和三本(長野県:宮島酒店)¥1500(税込み)【720ml】
玄(くろ)いのに、味わいクリアでキレ味抜群。超低精白で仕込んだ純米酒です。
信州伊那谷に歴史を刻む蔵元の、91%という超低精白で仕込んだ純米酒。地元伊那谷で育った減農薬契約栽培《美山錦》本来の味わいを活かすためあえての超低精白、「調和」をテーマに「五味の調和」とキレを大切に醸されました。健やかに育てられた米・清冽な水・蔵人たちの「和」という「調和」から生まれたお酒の、”甘・酸・辛・苦・渋” の五味の「調和」。自然に恵まれた伊那谷の風土を感じさせる、濃醇でありながらクリアでキレある味わいが魅力です。
冷やでキレよくすっきりと、熱燗にして旨みを予感させる甘やかな香りとともに米の香りとジューシーな旨味が口いっぱいに広がります。冷や、ぬる燗〜熱燗と、温度により変わる味わいを、四季折々の味覚とともにお楽しみください。
◆スペック
カテゴリー:日本酒(純米酒)
原材料名:米(国産)、米麹(国産米)
使用米:美山錦(長野)
精米歩合:(掛米・麹米) 75~81%・91%
日本酒度:±0前後
酸度:2.0前後
使用酵母:きょうかい1401号
アルコール度数:15.5度
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②玉乃光 純米吟醸 酒魂(京都府:玉乃光酒造)¥1155(税込み)【720ml】
旨味と酸味が調和したすっきりした飲み口、米本来の美味しさを追求した純米吟醸です。
米にこだわり純米にこだわる京都伏見の蔵元が、素材の味を活かす京料理とマッチする最高のバランスを実現すべく造った純米吟醸酒。酒造好適米をふんだんに使い醸した蔵元定番は、米本来の旨味とキレのよい酸味のバランスがとれた、すっきりとした飲み口が魅力です。冷やで美味しいのはもちろん、お燗にするとまろやかさが加わり、より豊かな味わいをお楽しみいただけます。「全国燗酒コンテスト2023 お値打ち熱燗部門」で最高金賞受賞。
◆スペック
カテゴリー:日本酒(純米吟醸酒)
原材料名:米(国産)、米麹(国産米)
使用米:酒造好適米、その他
精米歩合:60%
日本酒度:+3.5
酸度:1.6
アミノ酸度:1.4
使用酵母:KArg901
アルコール度数:15度
→詳細はこちら
③日置桜 純米酒(鳥取県:山根酒造場)¥2838(税込み)【1.8L】
しなやかな酸が伸びやかな米の旨味を支え、料理を引き立て燗化けする純米酒です。
因幡の国で「醸は農なり」を貫き食中酒として映える酒を醸す蔵元の、地元鳥取県産の契約栽培《玉栄》を使用した定番純米酒。超軟水のミネラルを補うため麹歩合を高めて完全発酵させるため、日本酒度は+10の大辛口となりますが、熟成による旨味が充分のっています。ほんのり山吹色をして、しなやかな酸が伸びやかな米の旨味を支える辛口の味わいは、料理を引き立てる飲み飽きない味わいが魅力です。心地よく美しい弾力性のある酸を出すことを意識して醸されたお酒は、冷やはもちろん燗にしても美味。この燗化けの妙をダイレクトに伝えるため、濾過はいっさい行っていません。
◆スペック
カテゴリー:日本酒(純米酒)
原材料名:米(国産)、米麹(国産米)
使用米:玉栄(鳥取)
精米歩合:70%
日本酒度:+13.0
酸度:2.1
使用酵母:きょうかい7号
アルコール度数:15.0~15.9度
酒母:速醸
→酒造はこちら
④富久錦 播州古式(兵庫県:富久錦)¥1716(税込み)【720ml】
凝縮された旨味と心地よい酸の奥行きのある味わい、播磨の生酛純米酒です。
地元播州平野で育った酒米を用いた純米酒にこだわる蔵元が、古式醸造法──江戸の昔から伝わる蔵内の自然な乳酸菌をとりこみ育成する生酛造りで醸した純米酒。蔵内熟成と生酛造りによる深い旨味と心地よい酸のバランスが良く、やや辛口のキレある味わいが魅力です。奥行きのある味わいは、冷やはもちろん、お燗にすると凝縮された旨味と輪郭がさらに際立ちます。
◆スペック
カテゴリー:日本酒(生酛純米酒)
原材料名:米(国産)、米麹(国産米)
使用米:兵庫夢錦
精米歩合:75%
日本酒度:+3.0
酸度:1.9
使用酵母:きょうかい9号
アルコール度数:16度
酒母:生酛
仕込水:加古川水系の伏流水
備考:[もと摺り] 櫂 ドリル 、[乳酸菌] 無添加
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⑤秀よし 神代 特別純米(秋田県:鈴木酒造店)¥1210(税込み)【720ml】
原料米に良質な米の生産地である田沢湖町神代地区産の「めんこいな」を使用した、コストパフォーマンスの高い純米酒。地熱が高いためかこの地区は例外的に雪が積もらないところと言われ、雪解けも早くて質の良いお米を生産してくれます。全国燗酒コンテスト2024「お値打ち熱燗部門」最高金賞受賞。
◆スペック
カテゴリー:日本酒(特別純米酒)
原材料名:米(国産)、米麹(国産米)
使用米:めんこいな(秋田)
精米歩合:60%
日本酒度:+4
酸度:1.8
アミノ酸度:1.0
使用酵母:AKITA雪国酵母UT-2
アルコール度数:15度
→詳細はこちら
■日本酒の温度別選び方と器の選び方
ぬる燗と熱燗を使い分けるポイント
「ぬる燗」と「熱燗」は、日本酒の温度による温め方の違いで、酒の楽しみ方をより深くするためのポイントです。これらを使い分ける際のポイントは、酒の種類やその風味、飲むシーンによって異なります。以下にその違いと使い分けのポイントを紹介します。
①ぬる燗(ぬるかん)
- 温度帯: 40℃程度
- 特徴: ぬる燗は、酒がほんのり温まった程度の温度で、アルコールの香りが立ち、口当たりが滑らかになります。この温度では、酒の味わいが柔らかく、繊細な風味が引き立ちます。
- 適した酒:
- 淡麗な酒や、フルーティーな香りのある酒(純米酒や吟醸酒など)。
- これらの酒は温め過ぎると香りが飛んでしまうため、ぬる燗で温めることで、香りと味わいがバランスよく楽しめます。
- シーン: ちょっと肌寒い日や、ゆっくりと味わいたいときに適しています。
②熱燗(あつかん)
- 温度帯: 50℃程度
- 特徴: 熱燗は、酒がかなり温かい状態で提供され、アルコールの香りが抑えられ、酒の旨味が引き立ちます。この温度では、味わいがまろやかになり、濃厚さやコクが強調されます。
- 適した酒:
- 濃厚でコクのある酒(純米酒、山廃仕込み酒、どっしりとしたタイプの酒など)。
- 濃い味わいを持つ酒は温度が上がると旨味が増すため、熱燗にすることでその豊かな味わいを引き出します。
- シーン: 寒い季節や、食事と合わせて飲むときに適しています。また、料理の味わいを引き立てる役割もあります。
【使い分けのポイント】
- 酒のタイプに合わせる: 軽くてフルーティーな酒(吟醸酒や純米吟醸など)はぬる燗が最適で、コクがあり深い味わいの酒(純米酒、山廃仕込みなど)は熱燗にすると、その旨味が引き立ちます。
- シーズンや体調に合わせる: 冬の寒い日や体が温まりたいときには熱燗を、少し温かい春や秋の日にはぬる燗を選ぶとよいでしょう。
- 料理との相性: 食事との相性を考えるのも大切です。軽めの料理にはぬる燗、しっかりとした味付けの料理には熱燗が合います。
それぞれの温度帯で、酒の持つ特徴を最大限に引き出すことができるので、温度の使い分けを楽しみながら、さまざまな種類の日本酒を堪能してください。
ぬる燗・熱燗に合った器の選び方と種類
熱燗をもっと楽しみたい!という方におすすめなのが「ちろり」と「燗徳利(かんどくり)」といった酒燗器(しゅかんき)です。
①ちろり
「ちろり」は、熱燗を作ることに特化したコップのような形をした酒器です。錫や銅などの金属でできているため、素早く温めることができます。
●ちろりの使い方
はじめに、ちろりに日本酒を注ぎます。次に湯煎する鍋に半分ほど水を入れます。温度にムラができないよう、水の量は日本酒と同じ高さにします。同じ高さにしたら、ちろりを一度引き上げ、お湯を沸かします。
沸騰したら火を止めて、日本酒が入ったちろりを入れて、お好みの温かさになるまで温めます。
②燗徳利(かんどくり)
「燗徳利」は、燗酒を飲むことに適した徳利です。鍋で湯煎をするよりも場所を取らず、手軽にお燗をつけることができます。
●燗徳利の使い方
燗徳利は、容器と徳利、おちょこの3つに分かれています。
まずは、容器にお湯を入れます。徳利に日本酒を入れたら、徳利をお湯の入った容器に入れ、お好みの温度になるまで温めましょう。
徳利や酒燗器がない場合に代用できる容器4つ
徳利や酒燗器がなくても、自宅にある容器で燗酒を楽しむことができます。ここでは、燗酒を作る際に代用できる容器をご紹介します。
①マグカップや湯呑み茶碗
コーヒーやお茶を飲むのに使うマグカップや湯呑み茶碗を代用することができます。
湯煎の場合、背が低いカップだと倒れてしまったり取り出しにくくなったりしますので、背の高いものを選ぶようにしましょう。
電子レンジを使う場合は素材に注意が必要です。陶器のマグカップや湯呑み茶碗は急激な温度上昇に弱く電子レンジで温めるとヒビが入る恐れがあるため、磁器が適しています。口が広いと香りが飛びやすいので、ラップをして温めるようにしましょう。
また、装飾に金属が使われている場合、電子レンジで使用すると発火する恐れがあるため注意しましょう。
②耐熱ガラスコップ
湯煎と電子レンジどちらも使用できるため、耐熱ガラスコップでの代用もおすすめ。ただ、電子レンジが使用できないものもあるため、事前に確認しておきましょう。
ダブルウォールグラスの場合は、電子レンジを使用します。ダブルウォールは熱をキープできつつ持っても熱くならないので、熱めのお燗が好きな方におすすめです。
③ミルクピッチャーやカラフェ
ミルクピッチャーやカラフェは、湯煎をする際の燗徳利の代わりになります。ミルクピッチャーやカラフェに日本酒を注ぎ、湯煎にかければお燗が出来上がります。
ただし、カラフェはガラスでできたものが多いため、耐熱温度を必ず確認しましょう。
④カップ酒
コンビニやスーパーなどで売っている瓶タイプのカップ酒は、そのまま温めて飲むことができます。
温め方は簡単。フタを外してそのまま電子レンジで加熱をするだけです。金属製のフタは発火の恐れがあるため、必ず外しましょう。
また、耐熱ガラスではないので短時間加熱が必須(500~600wで1分以内)です。
湯煎の場合は、60℃以下のお湯であれば開栓前のフタを付けた状態で温めることができます。温度差が42℃以上あると割れる可能性が高いため、注意しましょう。
カップ酒の空いたガラスカップは洗って再利用することもできます。
日本酒の温度と器による味わいの相乗効果
日本酒の温度と器による味わいの相乗効果について、いくつかの重要な点を挙げます。
①温度による味わいの変化
日本酒は温度によってその味わいが大きく変化します。温度帯ごとに異なる特徴が引き立てられるため、温度調整が重要です。
- ぬる燗(30〜40℃): ぬる燗にすることで、まろやかな味わいが引き立ち、アルコールの刺激が和らぎます。温かい温度帯では、熟成感やコクが強調され、特に秋冬の料理とよく合います。
- 熱燗(45〜55℃): 高温にすると、香りが飛んでしまい、強いアルコール感が感じられることがありますが、濃醇な酒にはこの温度が最適な場合もあります。特に味の濃い料理との相性が良く、温かさが心地よく感じられます。
②器による味わいの影響
器も日本酒の味わいに大きな影響を与えます。使用する器によって、香りや温度感、舌触りの印象が変わります。
- 陶器(酒器): 陶器製の酒器は、温かい酒を楽しむのに適しています。熱を均一に伝え、温かみを感じさせるため、燗酒には特におすすめです。また、陶器は酒をやわらかく、丸みのある味わいにするため、ぬる燗や熱燗にぴったりです。
- 木製の器: 木製の酒器は、特に味わいに独特の風味を与えます。木が酒のアルコール感をまろやかにし、酒本来の甘みや旨味を引き立てることがあります。特に濃醇な日本酒に適しています。
③相乗効果
温度と器の相乗効果を考える際、酒のタイプに応じた最適な組み合わせを選ぶことが重要です。
- ぬる燗×陶器の酒器: まろやかで柔らかな味わいを楽しむために、ぬる燗を陶器の酒器で飲むと、温度が安定して味が均等に広がります。温かみのある器が、さらに温かみを感じさせ、より深い旨味を引き出します。
- 熱燗×木製の器: 熱燗の場合、木製の器は熱を適度に逃がしてくれるので、過度に熱くなることなく、酒の旨味を損なわずに楽しむことができます。
日本酒の温度と器の組み合わせを工夫することで、酒本来の味わいを引き出し、さらにその楽しみ方が広がります。
■季節や料理に合わせた日本酒のペアリング
秋や冬におすすめのぬる燗・熱燗と料理のマリアージュ
①ぬる燗(ぬるかん)と料理の組み合わせ
ぬる燗は温度が40℃前後の、やや温かいお酒です。穏やかな温度で、香りや風味をゆっくりと感じられるため、食事との相性も非常に良いです。
ぬる燗のおすすめ:
- 純米酒や吟醸酒など、米の旨味を感じられるもの
ぬる燗に合う料理:
- 焼き魚(鰤や鯖):脂の乗った魚と、まろやかなぬる燗が良い相性です。特に、焼き魚の香ばしさと酒の旨味が調和します。
- 鴨肉のロースト:脂がしっかりしている鴨肉とぬる燗は、酒が持つコクと相性が抜群です。
- きのこ料理(きのこの炊き込みご飯や炒め物):きのこの旨味が酒にぴったり。秋の味覚として、秋のぬる燗と合わせるとさらに楽しめます。
- 煮物(大根やかぼちゃの煮物):ぬる燗の温かさが、ほっこりとした煮物とマッチします。
②熱燗(あつかん)と料理の組み合わせ
熱燗は温度が50℃前後の、熱々の酒です。しっかりとした味わいを持ち、寒い季節にぴったりです。
熱燗のおすすめ:
- 本醸造酒や大吟醸酒など、しっかりとした風味のもの
熱燗に合う料理:
- おでん:大根や卵、ちくわなどが入ったおでんと熱燗の組み合わせは、寒い季節には欠かせない定番です。特に、酒が煮汁の旨味を引き立ててくれます。
- 鍋料理(寄せ鍋、すき焼き、しゃぶしゃぶ):温かい鍋料理に熱燗が加わると、体が温まり、ほっと一息つけます。濃い目の味付けには、しっかりとした熱燗が合います。
- 天ぷら:軽くてさっぱりした天ぷらと熱燗は、風味が引き立ち、食欲がそそられます。特にエビ天やキスの天ぷらなどが合います。
- 煮込み料理(豚の角煮や肉じゃが):しっかりと煮込んだ料理と熱燗が絡み合い、温かさが一層引き立ちます。
③季節の食材と酒のマリアージュ
- 秋の食材(きのこ、栗、秋刀魚、鰤)には、ぬる燗が特に合います。これらの食材の旨味が、穏やかな温度のお酒と調和します。
- 冬の食材(大根、白菜、鴨肉、牡蠣)には、熱燗がぴったり。特に冬の寒い日に、体を温める役割も果たしてくれます。
このように、秋や冬のぬる燗・熱燗は、旬の食材や温かい料理と素晴らしい相性を見せます。季節の味覚とともに、温かいお酒を楽しむ時間がより一層豊かになりますね。
■まとめ:日本酒の温度を知り、楽しむ
ぬる燗・熱燗特集、いかがでしたでしょうか?今回の特集を読んで、日本酒通への第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。それでは、また!
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